爆サイでの削除に関するトラブルを解決!方法・必要な情報・注意点も紹介
最終更新日: 2024年01月07日
- 爆サイで誹謗中傷を受け愕然としてしまった。ひどい投稿を削除したい。
- 爆サイの投稿を削除するにはどうすればよいのだろう?
- 爆サイの投稿削除の申請前に注意すべき点を教えて欲しい。
「爆サイ」とはさまざまなジャンルについて書き込みが可能な、地域に密着したインターネット掲示板サイトを指します。
爆サイは投稿者が匿名性で自由に書き込みできる掲示板サイトである反面、悪意のある口コミ・誹謗中傷の書き込み被害が後を絶ちません。
書き込みの被害を受けた人は、何とか悪意の書き込みを削除してもらいたいものです。
そこで今回は、掲示板サイトのトラブルに対応してきた専門弁護士が、爆サイの投稿を削除するための方法、削除申請するときの注意点等について詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 爆サイの投稿を削除するには自分で申請する方法、弁護士に依頼する方法がある
- 爆サイでは、利用規約に定めたルール違反があったと認定されないと、書き込みやスレッドの削除ができない
- 爆サイ側で削除しないときは、裁判所に投稿の削除等を申し立てる
爆サイの投稿を削除するための方法
投稿者が自由に書き込みできる地域に密着した掲示板サイト(爆サイ)で、自分への悪意のある口コミ・誹謗中傷を見つけたら、爆サイの管理者側(削除人)に削除を申請できます。
削除申請は誹謗中傷を受けた本人や弁護士が行います。
自身で削除申請する
爆サイの各スレッドとレスが表示されている画面の最下部の「削除依頼フォーム」から、申請が可能です。
削除人は削除申請をした投稿を禁止事項(例:他人の名誉、社会的信用等を失墜させる内容等)に当たると判断した場合、概ね72時間後に削除します。
ただし、削除申請をするだけでは削除人が削除に応じない可能性もあります。また、申請をするには、原則として爆サイへの会員登録・ログインが必要です。
弁護士に依頼する
自分が申請をしても削除人が削除に応じないときや、より確実に削除したいと思ったならば、弁護士に削除申請を依頼してみましょう。
依頼を受けた弁護士は、「プロバイダ責任制限法」に基づき爆サイ側に対して、送信防止措置依頼を出します。
法律の専門家による送信防止措置依頼なので、大きなプレッシャーを管理者側に与えられます。
爆サイの投稿削除を依頼するために必要な情報
爆サイで自分への悪質な投稿を見つけ、削除人に削除を申請する場合、爆サイへの会員登録・ログイン後、必要な情報を入力し送信します。
スレッドNo・タイトル
自分に対する誹謗中傷等がレスどころか、スレッド名・スレッド全体にわたる場合は、スレッド自体の削除を申請します。
スレッドをすべて削除したい場合は、削除依頼フォームの「スレッドNo」「スレッド名」を明記する他、「レス番号」の項目を「0」と入力しましょう。
レス番号
スレッド名・スレッド全体で誹謗中傷等が行われているわけではないものの、特定のレスで誹謗中傷等を見つけたなら、削除依頼フォームの「レス番号」の項目に該当する番号を入力します。
ただし、1回の申請で削除できるレスは1つだけです。削除したいレスが複数あるならば、レスごとに申請をしなければいけません。
スレッド全体が悪意のある口コミ・誹謗中傷となっている場合、スレッドすべての削除申請をした方がよいでしょう。
通報区分
スレッドまたはレスの削除申請をする場合、通報する区分も入力します。
通報区分は主に次の通りです。
- 個人情報の記載:自分の氏名・住所・電話番号・メール等が投稿されている
- 業者からの宣伝:スレッドの内容と全く関係のない宣伝等
- 連続投稿:同じユーザーが何度も投稿する行為
- カテゴリー違い:指定されたジャンルと全く関係のない内容の投稿
- その他:悪意のある口コミ・誹謗中傷等
名前・メールアドレス
削除申請をする場合は爆サイの会員登録が必要です。
そのとき、基本的に自分のメールアドレスの他、名前、パスワードを入力しなければいけません。
なお、自分の有するSNSアカウント(LINE、Google、X)と連携し、メールアドレス等の入力が不要で会員登録も可能です。
理由
概ね750字以内で削除依頼理由を入力します。どのような理由で削除したいのか、明確かつ簡便に入力しましょう。
削除依頼理由の項目には、該当スレッドやレスが爆サイのルールに違反している旨をわかりやすく伝えます。
爆サイで削除できる投稿内容
爆サイの投稿内容が気に食わないからといって、無条件に削除申請ができるわけではありません。
削除条件を満たす投稿内容でなければ、削除人は削除に応じないので注意しましょう。
他人の権利を侵害する投稿
他人を侮辱する、事実と異なる内容を爆サイに投稿し他人を貶める行為が該当します。
その他、主に次の権利の侵害も削除申請が可能です。
- 肖像権:(例)他人の写真を勝手にUPする等
- パブリシティ権:(例)肖像の他、氏名・ペンネーム、署名、声を勝手に利用する等
- 著作権:(例)他人の小説や漫画を勝手にUPする等
- 知的財産権:(例)新しい技術的アイデアの権利「特許権」、他人(他社)の扱う商品・サービスの文字やマーク「商標権」を勝手に利用する等
個人が特定できる情報
他人の氏名、住所、メールアドレス、電話番号の投稿は、削除申請が可能です。
ただし、一般にホームページでの公開やマスメディアで報道されている情報、公表されている企業・店舗・公人の情報をUPしただけでは削除対象外となります。
特定できる情報の投稿に加え、侮辱や事実と異なる内容の投稿、権利侵害等の発生が確認されなければいけません。
不適切な投稿
個人を特定し脅迫・威迫(例:危害を加えるという予告等)するような書き込みは削除申請が可能です。
その他、自殺を誘引するような投稿も不適切な投稿と判断でき、削除申請ができます。
爆サイで削除するときの注意点
爆サイの削除申請を行ったら、必ず削除人が悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿を削除するわけではありません。
こちらでは、申請前に確認しておくべき点について取り上げます。
削除できるかはわからない
削除申請をしても、爆サイの削除人が削除依頼のあったスレッドやレスの内容に関して、「規約違反とはいえない。」と判断したとき、削除されない可能性があります。
また、申請に不備があっても、やはり削除は行われません。
被害者が削除されない状況に焦ってしまい、同じ内容の削除申請を連続して行うと、削除人側が業務妨害を受けたと判断し、禁止リスト登録(いわゆるブラックリスト入り)になってしまうかもしれません。
どうしても悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿を削除したいなら、別の方法での対応を検討してみましょう。
スレッドそのものを消すには条件有
スレッド自体を削除してもらうのは、非常に困難といわれています。なぜなら、スレッドの中には健全で合法的なレスも投稿されているからです。
スレッドの投稿全てが違反行為に該当しなければ、削除は認められない可能性が高いです。
ただし、スレッドタイトルに個人名や電話番号・メールアドレス等が使われているケース、犯罪予告にあたるようなケースは、スレッドそのものが削除対象となるでしょう。
冷静な対応が必要
悪意のある口コミ・誹謗中傷を受けてしまうと、動揺し「急いで削除しなければ。」と思ってしまいます。
しかし、削除請求により該当するスレッドやレスが削除できたとしても、抜本的な解決にならない場合があります。
誹謗中傷等をした投稿者の執着が強いと、投稿を削除しても、再び同様のスレッドが復活したり、書き込みがなされたりするかもしれません。
そのため、これ以上の悪意のある口コミ・誹謗中傷を行われないよう、削除請求だけを単独で行うのではなく、その他の対応措置をあわせて進める必要があります。
爆サイで投稿が削除されない場合等にすべきこと
爆サイで悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿が削除されない場合や、これ以上の不快な投稿を阻止したい場合は、次のような対応措置を検討してみましょう。
削除の仮処分を申し立てる
裁判所に悪質な投稿の削除を申し立てる方法です。
裁判所から削除の必要性があると判断された場合、爆サイの管理者側に仮の削除命令を下します。この削除命令に管理者側が応じる可能性は高いです。
発信者情報開示請求
発信者情報開示請求とは、爆サイ側や接続プロバイダ(例:NTT等)側に対し、投稿者に関する情報開示を求める手続きです(プロバイダ責任制限法第5条)。
爆サイの投稿者のほとんどは匿名ですが、発信者情報開示請求をすれば身元(悪質な投稿をした者の氏名・住所等)の特定ができます。
本請求をしても、悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿を阻止できるわけではありません。あくまで投稿者への損害賠償請求や刑事告訴の前提として行う措置です。
法的措置をとる
発信者情報開示請求後、投稿者の身元が特定できた場合、「損害賠償請求」や「刑事告訴」が可能です。
損害賠償請求
誹謗中傷等で受けた損害に関し、投稿者に金銭で賠償するよう請求する方法です。交渉で話し合いがまとまらない場合、裁判所に訴訟を提起します。
なお、裁判所から数百万円以上の賠償金額が認められるのは、被害者の業務に重大な支障が出たとき等、誹謗中傷が原因で深刻な事態になった場合です。
このような事態にまで至らなかったならば、数万円〜数十万円程度となるケースがほとんどです。
刑事告訴
加害者の処罰を求めるため、捜査機関(警察)に告訴します。
捜査機関の捜査で、投稿者の加害行為が違法であると判断された場合、投稿者を逮捕します。
爆サイで悪意のある口コミ・誹謗中傷を行った証拠が見つかれば、投稿者は「名誉毀損罪」や「侮辱罪」等の刑罰の対象となる可能性があります。
ただし、名誉毀損罪も侮辱罪も「親告罪」であり、被害者からの告訴がないと検察官の判断で起訴はできません。
そのため、被害者が誹謗中傷等をした投稿者に刑罰を科したいならば、刑事告訴が必要となります。
法的措置等をとるなら弁護士に相談しよう
削除の仮処分申立、発信者情報開示請求や損害賠償請求、刑事告訴を行う場合は、いろいろな書類や証拠を集め、手続きを進めなければいけません。
素人ではその準備に手間取り、手続きが全く進まない可能性もあります。
迅速に手続きを進め、問題の解決を図りたいならば、弁護士にサポートを依頼しましょう。
弁護士に相談すれば、主に次のようなアドバイスをします。
- 第三者から見て悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿か否か
- 証拠保全の方法(例:誹謗中傷の内容・番号、投稿日時、投稿されたスレッドの名称、スレッドのURLをスクリーンショットで撮影する等)
- 発信者情報開示請求や損害賠償請求、刑事告訴の手順
- 請求する賠償金額はどれ位が妥当か 等
爆サイの削除なら専門弁護士にお任せを
今回は爆サイのトラブル解決に豊富な実績を有する専門弁護士が、悪意のある口コミ・誹謗中傷の投稿への対処法を詳しく解説しました。
悪質な投稿の削除申請ばかりではなく、発信者情報開示請求や法的措置を行い、柔軟に問題解決を図ることが大切です。
弁護士のサポートを受けながら、冷静に悪質な投稿への対応策を検討してみてはいかがでしょうか。